6 心

ドストエフスキー
正直な泥棒


③プレヴォ
田舎

芥川龍之介の秋は多くの人が1度は読んだことがあるだろう。
秋は寂しい諦め。最後の、汽車に乗った信子が、窓から想い人、妹の旦那であり従兄弟、を見かけ、呼び止めようとするが躊躇いを重ね、2人がまた離れてしまう描写が印象的。
そして、この歳で読むから面白い思うのが、商社マンと結婚した時の様子とその後の経過だ。見た目がいい、爽やか、他と比べて誇り、だけどそんなことは、趣味の一致よりも、かなりかなりどうでもいい事。
幸せというのは、周りからどう見えるか、ではなくって、、でもそれに気付いた時にはもう人生の節季は秋へ入っている。

レヴォーという作家は知らなかった。日本に紹介したのは森鴎外だそう。

田舎の女は、恋の実体を、夫婦ということから引き離して考えることはできない。
そうかもしれない。だからあなたとはもう2度とお目にかかりません。田舎で単調な生活を送りましょう、と女。
我儘なのに他にも女がいる夫、それはいいがもうすぐ40。老いには抗えない。今一度、少しのロマンスをと考え、昔の小さな恋人に会いに行ったが、思ったよりも素敵な男性がでてきた。思っていたのと違う、本当に恋をしてしまう。彼はわたしに本物の恋、つまり再婚相手にはなってくれないだろう、あんなに素敵なんだもの。だとしたら、きっとわたしは辛い。あなたとはもうここで、、